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最新脳科学シリーズ①:LSDがどのようにヒトの意識を変えるのか?

公開日: : 社会, 科学

最近、幻覚剤として有名なLSDが脳にどうのように作用するのか報告されました。

LSDといえば、60年代にサイケデリック音楽を生み出しました。グレイフルデッド、ジェファーソンエアプレイン、ビートルズ、ローリングストーンズ、ジミヘン、ジャニスジョップリン。。。

Lucy in the Sky with Diamnod」ジョンレノンは歌いました。言わずとしれたビートルズの名盤「サージェント・ペッパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」に収録されています。

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そう、LSD,大麻といったドラッグは意識を拡張する手段として広くミュージシャンに受け入れられ、数々の名曲が生まれましたが、1967年にはアメリカとイギリスでLSDの所持・使用が非合法とされ少しずつ廃れていきました。

 

それで今回はというと。。。。

Imperial College Londonのナッツ(David Nutt)教授グループの研究解説が世界的権威のある「Nature」に取り上げられました。

Brain scans reveal how LSD affects consciousness


以下に解説します。

ナッツ教授は、脳の機能イメージングという最新技術を用いてヒトの脳に対する幻覚剤である「LSD」の作用を明らかにしたのです。つまり、脳の活動をリアルタイムで可視化し、実際に幻覚剤が作用する様子を観察したわけです。

David Nutt.(Suzanne Plunkett/REUTERS)


ナッツ教授は、これまでにマジックマッシュルームと呼ばれる一群の毒キノコの幻覚作用について明らかにしてきました。いわば、幻覚剤の専門家です。マジックマッシュルームには、シロピンという幻覚成分が含まれることが分かっています。

古代人は、この「幻覚剤」の持つ不思議な力を様々なかたちで利用してきました。例えば、古代メキシコ、アステカのシャーマンたち。このキノコによって見えた幻覚をもとに、予言を行っていたと考えられています。

 

脳科学者は、まだ未知の領域である”意識”という生物学的現象を理解するためには、LSD のようなサイケデリック薬物がどのように脳に作用するのか知る必要があると考えています。

また、究極的にはLSD がセラピーの道具として使えるのではないかと期待もしているのです。

実 際1950〜60年代には、LSDはアルコール依存症の治療薬として何千人にもに処方されてきました。そして、飲酒をやめる一定の効果があったことも分 かってきました。LSDが禁止薬物に指定されて以降の1970年代は、ヒトの脳ではなく多くの動物を使った実験が繰り返されてきました。

ようやく今、様々な依存症やうつ病の治療薬としてのLSDの効果を科学的に検証する時期に来ているのです。

 

 

ここで素朴な疑問です。何故これまでだれもヒトの脳スキャンを行わなかったのでしょうか?

 

1960年代以前は、LSDは他の幻覚剤と同様にセラピーに使えるのではないかと期待されていました。アメリカとヨーロッパで禁止薬物として指定された1967 年以降潜在的な危険物とされてきました。世界各国で禁止の厳格さは違いましたが、LSDは「医学的価値なし」とみなされ、研究対象からは外されてきたのです。

 

研究結果から何が分かるのか?

そもそもLSDには、他の幻覚剤では見られない「ロングトリップ」と呼ばれる8時間にも及ぶ幻覚作用があることが知られています。つまり、他の幻覚剤に比べとても長〜い時間 ハイでいられるわけです。そこでこの効果を利用して、研究参加者にはたくさんのテストを受けてもらいました。

 

ナッツ教授は語ります。

今回、米科学紀要 (the Proceedings of the National Academy of Sciences)で行った一つの実験についてお話しましょう。

「機能核磁気共鳴断層(fMRI)という装置を用いて様々な脳の部位における血流について調べたのです。 脳の様々な部位の活動の大きさは血流量の多さを反映するため、fMRIで血流量を調べればその時点で活動している脳領域が分かる訳です。その結果、通常の場合観察されない離れた脳の部位の相互作用がLSD投与の参加者では見られたのです。その一方で、偽薬投与群では見られませんでした。

この「離れた脳の部位間の相互作用」は特筆すべきこです。特に、脳の視覚野と他の脳の部位との相互作用が顕著に観察されたのです。これは、LSD体験者が語る「鮮やかで複雑な感情を揺さぶられる体験」を説明するものだと考えています。」

 

そうか!

脳内でもあの鮮やかなサイケデリック画像が再現されていた。いや、脳内で視覚領域と他の感覚領域が”つながる”ことによってあのサイケデリック画像が生み出されていたということです。つまり通常ではつながらることのない様々な感覚が文字どおり「つながる」ことによって 様々な能力が引き出されていた可能性が高いというわけです。

さて、LSDの話はまた次回、最新脳科学シリーズ②に続きます。

 

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